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業種別ガイド / 飲食店・カフェ

飲食店・カフェのレイアウトを、席数と通路から考える

席を1つ増やせば、どこかの通路が狭くなります。この2つは別々に決められません。テーブルや厨房機器のよく使う寸法と、図面の上で実寸のまま並べて通路を測るまでの手順をまとめました。

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「席を増やす」と「通れる」は同時に決まる

飲食店のレイアウトで最後まで揉めるのは、たいてい席数と通路のせめぎ合いです。1席増やせば、その分どこかの通路が狭くなります。逆に通路をゆったり取れば席が減ります。この2つは別々に決められません。

やっかいなのは、この判断が実寸でないと意味がないことです。「なんとなく狭そう」では判断できず、かといって現地でメジャーを当てながら1パターンずつ試すのは時間がかかりすぎます。

図面の上で、実寸(mm)のまま什器を動かして、その場で通路を測る。これができると「4人テーブルを1つ減らして通路を広げる」といった判断が数分で何度もできます。MiseFitsはこの往復を速くするためのツールです。

先に決めておく3つ

1. 客席と厨房・バックヤードの面積配分

客席から先に埋めていくと、あとから厨房が入らないことに気づいて全部やり直しになります。必要な厨房機器を先に実寸で並べて、人が通れることを確認してから、残った面積を客席に割り当てるほうが結果的に早いです。トイレ・手洗い・ゴミ置き場・スタッフの着替え場所も、この段階で置き場所を仮決めしておきます。

2. 席の構成

2人席を何卓、4人席を何卓、カウンターは何席か。2人テーブルを2つ並べて4人で使う運用にすると、客層の変動に強くなる代わりに、テーブルの間に継ぎ目ができます。最初から4人テーブルにするかは、実際に並べて見比べたほうが判断しやすい部分です。

3. 通路をどう通すか

入口からいちばん奥の席まで、実際に歩く線を1本引いてみます。行き止まりができていないか、配膳と客の動線が正面衝突しないか。ここで無理があるレイアウトは、席数がいくら多くても運用で破綻します。

よく使う什器の寸法(目安)

MiseFitsの什器ライブラリに入っている初期値です。実際の製品寸法はメーカーによって変わるので、決まっている什器があればアプリ側で幅・奥行をmm入力して上書きしてください。

什器寸法(mm)置くときに見るところ
客席
2人テーブル600 × 700椅子を引く分は含みません。前後にそれぞれ余裕が要ります
4人テーブル1200 × 700短辺に人が座るかで必要な余白が変わります
6人テーブルPRO1800 × 800大きいぶん、通路への張り出しに注意
丸テーブル2人φ600角がないので狭い場所で回りやすい
丸テーブル4人φ900角テーブルより通路を食いがち
カウンター席1800 × 450壁付けなら通路が片側で済みます
ボックス席4人PRO1400 × 1600ソファ込みの外形。壁付け前提で考えます
角イス / 丸イス450 × 450 / φ450テーブルとは別に置いて、引いた状態を再現できます
子供椅子PRO400 × 400置き場所とストック場所の両方を見ておく
レジ・サービス
レジ台900 × 600待つ人が滞留する範囲もあわせて見ます
POSレジPRO600 × 500カウンター上の占有。背後にスタッフの立ち位置が要ります
券売機PRO700 × 500入口付近だと行列が外に出ます
ドリンク台1200 × 600セルフなら客の動線、スタッフ用なら配膳動線に寄せます
ビールサーバーPRO500 × 500樽の交換スペースも考慮
厨房・水回り
シンク / 二槽シンク600 × 600 / 1200 × 600必要な槽数は業態と保健所の指導で変わります
コンロ台600 × 600前に立つ人の背中側に通路が要ります
冷蔵庫 / 冷凍庫700 × 700扉の開く向きと開いた時の張り出しに注意
作業台900 × 6002人で作業するなら向かい合わせの間隔を確認
フライヤーPRO450 × 600油の搬出入と換気位置に紐づきます
オーブンPRO800 × 750扉が手前に大きく開く機種が多い
製氷機PRO700 × 600給排水の位置に縛られます
食器洗浄機PRO600 × 650下げ膳の動線の終点に置けているか
レンジフードPRO1500 × 800コンロ・フライヤーの真上に来ているか上から確認
グリストラップPRO600 × 400清掃のために蓋を開けられる空きが要ります
手洗い器 / トイレ400 × 350 / 500 × 800厨房用の手洗いと客用は別に必要になることがあります

※ 表の寸法は什器そのものの外形です。椅子を引く分、扉が開く分、人が立つ分は含まれていません。そこまで含めた余裕は、通路幅と什器のすき間のページで測り方をまとめています。

MiseFitsでの検討手順

  1. 図面か白紙シートを用意する。物件の図面(PDF・画像)があれば「+PDF / +画像」で読み込みます。無ければ「白紙作成」で間口と奥行をmm指定すれば、その場で検討を始められます。
  2. 縮尺を合わせる。図面を読み込んだ場合は「縮尺を設定」で、長さの分かっている2点をクリックして実寸(mm)を入力します。ここが合っていないと以降の数字がすべてずれます。白紙シートなら最初から実寸なので不要です。
  3. 厨房から置く。サイドバーの「厨房・水回り」から必要な機器を置いていきます。ここが入らない配置は成立しないので、先に確定させます。
  4. 客席を割り当てる。「飲食店」カテゴリからテーブルとカウンターを置きます。ドラッグで移動、四隅のハンドルで回転・サイズ変更、下部パネルで数値指定ができます。
  5. 通路を測る。Mキー(または計測ツール)で2点間の距離を測り、通路と什器のすき間を確認します。狭いところが見つかったら、テーブルを1つ減らすか、向きを変えて測り直します。
  6. 席数と面積を確認する。置いた什器から席数と面積が自動集計されます。配置パターンごとにシートを分けておけば、数字を並べて比べられます。
  7. 共有する。PNG・PDF・印刷で出力して、施工会社や関係者に渡します。「保存(JSON)」しておけば、後日そのまま編集を再開できます。
複数パターンを比べるなら シートを追加して「カウンター多め」「4人席多め」のように分けて作ると、席数と面積を並べて比較できます。シートごとに図面と縮尺は別々に保持されます。

つまずきやすいところ

椅子を引く分を忘れている

いちばん多い失敗です。テーブルの外形だけで並べると、実際には椅子を引いた瞬間に通路が塞がります。テーブルとは別に椅子を置いて、引いた状態を再現してから通路を測ってください。

通路が1本しかない

奥まで1本道だと、配膳と客が必ずどこかですれ違います。すれ違える幅を全線で確保するか、途中に逃げ場を作るか、どちらかの判断が要ります。

扉の可動域を見ていない

入口の扉、トイレの扉、冷蔵庫の扉。開いた瞬間に人や什器とぶつかる配置は、図面を上から見ているだけだと気づきにくい部分です。Proの「建築要素」カテゴリにドアの什器があるので、開く向きを含めて置いてみると分かりやすくなります。

レジ前の滞留を数えていない

会計待ちの人が2〜3人並ぶ前提で場所を取れているか。券売機を入口すぐに置くと、行列がそのまま店の外に出ます。人が立つ場所も「什器」として置いてみると見落としが減ります。

よくある質問

図面がなくても検討できますか?

できます。物件の広さが「間口◯m×奥行◯m」と分かっていれば、白紙シートをmmで指定して作れば、その中で実寸のまま什器を並べられます。図面を入手できたら、あとから読み込んで縮尺を合わせ直せます。

席数はどこまで信じていいですか?

MiseFitsが出す席数と面積は、置いた什器から機械的に集計した数字です。実際に営業できる席数は、通路の取り方、消防・保健所の基準、スタッフの人数などで変わります。「この配置なら何席入る」を比べるための数字として使い、最終的な席数は施工会社や所轄の窓口に確認してください。

厨房の面積はどれくらい見ておけばいいですか?

業態と提供点数で大きく変わるため、一律の比率はありません。実務的には、必要な機器(シンク・コンロ・冷蔵庫・作業台など)を先に実寸で並べてみて、人が通れるかを確認してから客席側に残りを割り当てるほうが早く決まります。MiseFitsの「厨房・水回り」カテゴリの什器を先に置いてみてください。

カウンター席とテーブル席、どちらが多く入りますか?

一般には壁付けのカウンターのほうが通路を1本で済ませられる分、面積あたりの席数は多くなりがちです。ただし客層や滞在時間で向き不向きが変わります。両方のパターンを別シートで作って、席数と通路幅を並べて比べるのが確実です。

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